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サービス活用事例

株式会社集英社 - 逆転的発想の「検索しないで」キャンペーンで新創刊漫画誌を完売・増刷に導く

企業情報

本社 東京都千代田区 設立 1926年
従業員数 --- ご利用のサービス
  • スポンサードサーチ
  • スポンサードサーチモバイル
  • インタレストマッチ(PC)
Webサイト 「株式会社集英社」:http://www.shueisha.co.jp/
「ジャンプスクエア」:http://jumpsq.shueisha.co.jp/
事業内容

定期刊行雑誌、書籍(文芸書、文庫、新書、実用書、文学・歴史・美術全集)、辞典、児童書、コミック等の出版。
「ジャンプスクエア」は「月刊少年ジャンプ」の後継誌として2007年11月リニューアル・新創刊。

「ジャンプスクエア」は、集英社が2007年11月に新創刊した漫画雑誌。創刊号50万部を3日間で完売し、同社の「PLAYBOY日本版」以来32年ぶりという創刊号としては実に異例の10万部の増刷をしました。この成功を支えたのが、ユニークかつ緻密なプロモーション戦略です。「マンガは読まなきゃわからない」から、「(広告で)マンガを体験してもらおう」というコンセプトのもとに、創刊号の発売前よりテレビCMやスポンサードサーチを活用して、読者の「もっと知りたい」という衝動を喚起。バズマーケティングの手法も取り入れ、新雑誌のスタートダッシュを図りました。

情報露出を抑えることで雑誌への興味を高める手法を採用

大村 有氏 株式会社集英社
宣伝部 雑誌宣伝第1課
大村 有氏

「ジャンプスクエア」のプロモーションの特長の1つは、徹底した“バズマーケティング”を追求したことでした。いわゆる口コミをさらに発展させた手法で、商品の顧客ターゲットを細分化し、そのターゲットグループの中で影響力のある情報発信者と伝達者を介して一般顧客にも効率的に広めていくものです。
この「バズの創出」を目的に、情報露出を抑えた宣伝手法で顧客ターゲットの興味を引き出すティザー広告として、「検索しないで」キャンペーンを打ち出しました。

「検索しないで」という言葉と、サーチエンジンの検索窓を模したイメージに「ジャンプスクエア」の文字、そして大きな×印を配したシンプルな広告を、深夜枠のテレビCMなどで展開。熱心にWebサイトにアクセスしてきた人だけが見られる、マンガアニメーションの隠しコンテンツなどを用意しました。「検索しないで」という意表を突いたタイトルや、隠しコンテンツなどの要素によって、ブログやSNSで話題にしてもらう狙いもありました。
「『検索しないで』と言われると、検索したくなる。そうした心理をついて検索せざるを得ない状況を作り出したいと考えました。とはいっても、最終的なゴールは雑誌を購入して読んでもらうことです。そのため、情報を豊富に提供するのではなく、少ない情報で飢餓感を与えつつ商品への興味を喚起させるような手法を選びました」と、プロモーションを担当した集英社 宣伝部の大村 有氏は話します。

「検索しないで」キャンペーンの核となる役割を担ったのが、スポンサードサーチでした。「ジャンプスクエア」という媒体名を中心に、本誌掲載漫画の作家名、作品名など20ほどのキーワードを登録し、サーチエンジンで検索したユーザーに対して広告を表示。広告からは公式Webサイトに誘導しました。
「『ジャンプスクエア』という言葉自体はそれまで存在しなかった固有名詞のため、CPC(Cost Per Click:1クリックあたりのコスト)が圧倒的に低かったのが印象的です。テレビCMなどとの連動もスムーズで広告のクリック率は30%を超え、ティザー期間中の2週間で“お詫び”ページのアクセスは400万ページビューにまで達しました」(大村氏)

“導線”を描けるメディア媒体を選定。話題にするブログ記事は約3万に

同プロモーションにおけるもう1つの特長は、緻密に設計したメディアミックス戦略です。
「広告を出稿するメディアの選定にあたっては、相互に作用させるための『導線』を確実に描けるかどうかが判断基準となりました」(大村氏)といい、出稿先だけでなく、出稿タイミングや広告と広告の連携方法など細部まで考慮したプロモーション設計を行いました。
2007年10月15日からのテレビCMを中心とするティザー広告に始まり、同29日からはJR山手線の駅貼りポスター広告に本誌作家陣によるプロモーションのためだけに描き下ろした「山手線ホーム限定マンガ」を掲載。11種類の漫画をリレー形式で掲示したほか、ポスター、ビル壁面広告など数多くの広告バリエーションを投入していきました。スポンサードサーチでも「山手線」「マンガ」といったキーワードを登録し、予想を超える広告クリック率を獲得できたといいます。

また、モバイルサイトでは「トップシークレット コンテンツ」を用意。創刊号に掲載される作品の冒頭エピソード部分を発売前に無料配信するとともに、読者が感想を投稿したり、共有掲示板で議論できる仕組みも構築しました。パソコン向けWebサイトでは、執筆中の作家の様子をバイラルムービーとしてYouTubeで公開。創刊までの日数をカウントダウンするブログパーツも提供しました。このようなWebサイトでの隠しコンテンツとも合わせ、コアな漫画ファンからの情報発信・伝達による波及を促進し、キャンペーン開始の1ヵ月後には関連する内容のブログ記事が約3万にまで膨れ上がりました。
「Webサイトには『宝探し』的な要素を盛り込んで、検索してきたユーザーに『もっとあるかも?』という期待を抱かせるように工夫しました。情報を隠しすぎると途中で諦められる可能性があるため、そのさじ加減にも苦労しました」と大村氏は説明します。

プロモーション後の認知度は90%。スポンサードサーチと他媒体との組み合わせがカギ

多数のメディア媒体を横断的に活用した「検索しないで」というユニークな発想のプロモーションは、創刊号の完売と増刷という結果だけにとどまりませんでした。「週刊少年ジャンプ」の読者を対象に行った「ジャンプスクエア」の認知度調査では、2007年夏時点で20%に過ぎなかった認知度が、プロモーション後には90%に達したことがわかりました。
「なかでもスポンサードサーチが果たした役割は大きかった」と実感している大村氏。スポンサードサーチと他の広告を組み合わせることによって、特に高い効果を発揮できることもわかったと言います。
「スポンサードサーチは、単に広告を露出するというだけでなく、テレビ、雑誌、その他の広告媒体間の導線をつなぐ、ナビゲーションとしての役割も果たしてくれました」

今回のプロモーション戦略全体について、大村氏は「実質的には、新雑誌のブランディングという意味合いが強いプロモーションだった」と振り返ります。「同時に、増殖する情報と大量広告の流れのなかで、また出版不況といわれて久しいこの苦境の中でも、伝え方を緻密に組み上げていけば、読者を書店やコンビニに向かわせ、さらにはマーケットそのものを温められる、ということを実証できたという意味で、新しいプロモーションの指針を示せたのではないでしょうか」

(当記事は2008年10月時点の情報をもとに構成しています)

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